terrace-E

無駄をそぎ落とし
透明感のある空間と
インテリアの調和が美しい住宅

設計者からのコメントオオツカヨウ建築設計

盛岡市中心部に、程近い距離ではあるが、背後に里山のような景色が見える場所。その場所に計画した、御夫婦と3人のお子さんが住まう住宅です。

西側からアクセスし、細い路地のようなアプローチを抜け、エントランスに入る。

室内は東側に大きく開いた空間で、外部から想像する閉じた雰囲気とは違う趣です。また内外仕上には、質感の良い塗装を施し、シンプルなボックス形状の住宅に柔らかな陰影、豊かな表情を与えます。

時間の経過と共に美しさを増すこと、無駄をそぎ落とし透明感のある空間にしたい。
エレメント、空間、性能、機能・・・・・
バランスを整えることを大事にしている。

設備設計・エネルギーアドバイザーの役割

  • 熱量・光熱費計算

    Q値の計算を行い、冷暖房を空気熱ヒートポンプシステム1セットで賄える断熱仕様になっているか断熱材の厚みや構成を確認・熱交換換気導入などをアドバイス。

  • 温熱環境計画(暖房・冷房容量計算・配置計画)

    玄関には土間パイピングで放熱器を隠しつつ快適な温度を提供。LDKと寝室に除湿型放射冷暖房 PS HR-C を配置し、風の無い快適な空間とした。大きな開口部のコールドドラフト防止のため床面ヒーターPS FVLXを配置。 脱衣所にタオル掛けヒーターを配置、使い勝手と温熱環境の両立を図る。

  • 機械室

    初期設計からパントリーに機械室を設け、熱源機・換気装置・給湯器のスペースを計画。メンテナンス性を確保した。

  • 換気計画・風量測定

    光熱費削減と花粉症対策のため、第1種熱交換換気システム 日本スティーベル LWZ-170を選択。浴室にも排気を接続し、浴室の素早い乾燥と排熱回収を行う。 換気風量の適正化のため、風量調整・風量測定を行った。

  • 断熱施工マニュアル・指導住まい環境プランニング

    効果的な断熱施工と気密性能の確保のため、断熱施工マニュアルを作成。現場指導を行いながら、断熱施工の質の向上と、気密性能の目標を0.5c㎡/㎡以下をクリアするために、測定しながら漏気箇所を指摘、気密性能を確保した。

主な構成

設計 オオツカヨウ建築設計
施工 伸和ハウス株式会社
断熱施工マニュアル・指導 住まい環境プランニング
設備設計・
エネルギーアドバイザー
イーシステム 横山直紀
Interior coordinator クラブエイトスタジオ盛岡
PHOTO Atsushi Okuyama
基本情報
建築地 岩手県盛岡市
竣工 2019
構造 木造在来工法 2階建て
延床面積 181.34㎡
外皮平均熱貫流率(UA) 0.29W/㎡・K
熱損失係数(Q値) 0.80W/㎡・K
相当隙間面積(C値) 0.2c㎡/㎡
燃費 年間暖房用エネルギー消費量 2497.2kWh /年(13.77kWh/㎡)
URL https://www.ohtsuka-yoh.com/terrace-e
断熱仕様
天井 高性能グラスウール24Kt280㎜+120㎜(400㎜)
充填高性能グラスウール16Kt120㎜
付加高性能グラスウール32Kt+100㎜(220㎜)
基礎断熱 防蟻EPSt120㎜
基礎土間 防蟻EPSt50㎜
開口部 サッシ木製サッシ「ノルドフェンスター WOOD」(Low-Eトリプル硝子・アルゴンガス入)
玄関扉木製断熱ドア NORD
設備
暖冷房熱源 三菱 エコヌクールピコ50×1台
暖冷房
放熱器
除湿型放射冷暖房 PS HR-C
放射暖房 PS HR ヒータ
土間温水パイピング
給湯熱源 エコキュート
換気 第1種熱交換換気システム 日本スティーベル LWZ-170