国見ヶ丘の家

宮城県内トップクラスの住宅性能
どんなに寒い冬でも
「本当に暖かく快適なデザイン住宅」

設計者からのコメント菊池佳晴建築設計事務所

宮城県仙台市中心部から車で20分ほどの住宅地に敷地がある。敷地条件から、東南西面はプライバシーを考慮し閉じた立面とし、北側には大きく開放し眺望を確保した。閉じつつ開くという矛盾した条件を叶えるため、リビングをより眺望を望める2階に配置し、南側にインナーテラスを設ける事で、太陽の光を存分に受けられるように配慮した。また、できるかぎり眺望を楽しめるように開口部を大きくしながらも暖かさを確保できるよう、ドイツからUw値0.76W/2K、Ug値0.6W/2Kの樹脂サッシを取り寄せ、開口部からの熱損失を抑え、日射取得が上回る性能設計としている。結果として、熱損失係数Q値 0.95W/m2Kの性能値を確保し、意匠性と機能性を両立させた。

敷地の魅力を活かし、大きな窓で眺望を最大限楽しみながらも冬暖かく夏涼しい快適な暮らしを実現した。

日本エコハウス大賞2016 協賛賞受賞
PHJエコハウスアワード 2017 地域トップランナー基準部門 優秀賞

設備設計・エネルギーアドバイザーの役割

  • 熱量・光熱費計算

    Q値の計算を行い、暖房を空気熱ヒートポンプシステム1セットで賄える断熱仕様になっているか断熱材の厚みや構成を確認・熱交換換気導入などをアドバイス。

  • 温熱環境計画(暖房・冷房容量計算・配置計画)

    玄関には土間パイピングで放熱器を隠しつつ快適な温度を提供。浴室にも土間パイピングを設置、入浴後、3時間程度で床が乾燥する。仕事場に除湿型放射冷暖房 PS HR-C を配置し、風の無い快適な空間とした。大きな開口部のコールドドラフト防止のため暖房配管のリターンを大開口部の床下を通るように配管。脱衣所にタオル掛けヒーターを配置、使い勝手と温熱環境の両立を図る。

  • 機械室

    玄関脇の収納スペースに熱源機・換気装置のスペースを計画して頂き、メンテナンス性を確保した。

  • 換気計画・風量測定

    光熱費削減と花粉症対策のため、第1種熱交換換気システム 日本スティーベル LWZ-170を選択。浴室にも排気を接続し、浴室の素早い乾燥と排熱回収を行う。 換気風量の適正化のため、風量調整・風量測定を行った。

  • 断熱気密・指導 気密測定

    効果的な断熱施工と気密性能の確保のため、Dotプロジェクト 長土居氏・もるくす建築社佐藤氏の協力のもと、現場指導を行い断熱施工の質の向上を図った。また、気密性能の目標を0.5c㎡/㎡以下をクリアするために、測定しながら漏気箇所を指摘、気密性能を確保した。

主な構成

設計監理 菊池佳晴建築設計事務所
施工 株式会社キクチ
断熱施工指導 Dotプロジェクト 長土居正弘
もるくす建築社 佐藤欣裕
設備設計・
エネルギーアドバイザー
イーシステム 横山直紀
基本情報
建築地 宮城県仙台市
竣工 2015年7月~2016年4月
構造 木造在来工法 2階建て
延床面積 106.24㎡(32.14坪)
外皮平均熱貫流率(UA) 0.294W/㎡・K
熱損失係数(Q値) 0.95W/㎡・K
相当隙間面積(C値) 0.40c㎡/㎡
年間暖房負荷 35.77kWh/㎡a(PHJ)
URL https://ykaa.jp/works/3099/
断熱仕様
屋根・天井 GW18K吹込み t300㎜+ポリスチレンフォームB類3種 t45㎜
充填高性能グラスウール16kt105㎜
付加高性能グラスウール16kt100㎜(205㎜)
基礎断熱 防蟻剤入EPS 100㎜(立上り)
基礎土間 防蟻剤入りEPS 50㎜(スラブ下全面)
開口部 サッシPVCトリプルガラス WERU(ドイツ ユニルクス)
ドア木製玄関ドア CURATIONER(山崎屋木工制作所)
設備
暖冷房熱源 空気熱HP 三菱 エコヌクールピコ40×1台 エアコン
暖冷房
放熱器
放射暖房 PS HRヒータ
給湯熱源 エコキュート
換気 第1種熱交換換気システム 日本スティーベル LWZ-170