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  • レンジフードの考え方について

    2020-08-14

    レンジフードの考え方について(断熱気密が確保されている前提です。)

    暖房・冷房のエネルギー削減のため、ヨーロッパでは換気からの熱損失対策として、室内循環式のレンジフードを多く見かけましたが、日本でも室内循環式のレンジフードは多数販売されています。

    そんなレンジフードの種類やメリット・デメリットについて書いてみました。
    室内循環式レンジフード
    メリット
    ・冬期の暖房負荷・夏期の冷房負荷が発生しなくなる。
    ・他のファンと引っ張り合いを起こさない。
    ・開口を開けなくて済むので気密性が高くなる。
    ・ダクトが無いのでダクトの断熱費用がかからない。
    ・気密の良い建物でもドアが開けにくくならない。
    デメリット
    ・定期的にフィルターの交換が必要になる。
    ・ガスや薪コンロなど燃焼系のキッチンには使用できない。
    ・機器が高い

    3種ダンパー付レンジフード
    メリット
    ・安い
    ・燃焼系のコンロのキッチンに使える
    デメリット
    ・冷暖房負荷が大きい。
    ・気密の良い建物でドアが開けにくくなる。
    ・ダクト工事が必要で、ダクトに断熱しないと結露する。
    ・古くなると逆流防止ダンパーが閉まらずファンを掛けなくても冷気で寒い。
    ・薪ストーブやFFストーブなどの煙が逆流しやすくなる。
    ・他のファンと引っ張り合いを起こす。2世帯の場合は要注意。3種換気口からの風量が多くなる。

    同時給排気型レンジフード
    メリット
    ・燃焼系のコンロのキッチンに使える
    ・3種型のレンジフードより、ドアは開けやすい。
    デメリット
    ・冷暖房負荷が大きい。
    ・気密の良い建物でドアが開けにくくなる。
    ・古くなると逆流防止ダンパーが閉まらずファンを掛けなくても冷気で寒い。
    ・薪ストーブやFFストーブなどの煙が逆流しやすくなる。
    ・他のファンと引っ張り合いを起こす。2世帯の場合は要注意。3種換気口からの風量が多くなる。
    ・ダクト工事は2本必要で、ダクトに断熱しないと結露する。

     

    冬期の換気暖房時消費電力

     

    結論としては、室内循環式レンジフードは高価であるものの、光熱費よりも他の換気設備、暖房・給湯設備との引っ張り合いを起こし、燃焼ガスが逆流したり、ドアが開けづらくなるファンタイプのデメリットの解消としての役割が大きいと思います。

    価格や他の機器の組み合わせを考慮してレンジフードを選んで頂きたいと思います。

     

イーシステム株式会社