夏に暖房の話をすると季節外れ感がありますが、お得意さんに聞かれたので、備忘録的に書き残します。
断熱や気密をしっかりすると、次は熱源機の置き場所が気になります。
断熱の外に熱源機を置くと、本体や配管が断熱の外になるので、タンク式の場合、タンク本体からの熱ロスが発生し、一日に1000Wh(1kWh)以上の熱が逃げてしまいます。また、配管が凍結の恐れがあるので、厚めの断熱配管や凍結防止ヒーターが必要になります。
逆に、夏には屋内に設置した場合、冷房負荷になるのですが、外が0℃以下になる地域では、夏の冷房時期より、冬の暖房時期のほうが長いので、一年をトータルで見ると、屋内に設置したほうが有利という事になります。(岩手の場合、夏の冷房期間は6月下旬~9月上旬 約3か月間 冬の暖房期間は10月下旬~5月上旬 約7ヶ月間)
また、屋内設置のほうが雨風に当たらないので、本体や配管の劣化が軽減され、寿命が長くなります。
計算上では、UA値0.25W/㎡・K以下の性能の家の場合、タンクを屋内に置いたほうが、10~20日間ほど、暖房が短くなるので、ぜひ、屋内設置を推奨したいと思います。
資料提供 Utuwaproject 長土居正弘氏