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  • C値とは? 家の隙間とはどんなものか?

    2025-05-14

    家の隙間とはどんなものでしょうか?

     

    一般のユーザーにはわかりにくい気密性能について説明するため、隙間の大きさのイメージするための資料を作ってみました。隙間といっても大きい穴がぽっかり空いているわけではなく、実際の住宅の隙間は大小混在しており、それを合計した数字となります。
    最近でもC値2.0以上の現場ありました。

    ■ 気密測定とは?

    建物のすき間の量(気密性)を調べる検査です。専用の機械で建物内の空気を排出し、どれだけ外気が入り込むかを測定します。これにより、断熱性能や省エネ性能の確認・改善に役立ちます。

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    ■ C値とは?

    C値(シーチ)は、住宅の「気密性能」を示す指標です。
    具体的には、「住宅全体にどれだけ隙間があるか」を表します。

     

    ■ 隙間相当面積とは?

    C値は「αA隙間相当面積(cm²)をS延べ床面積(m²)で割った値」で求められます。

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    住宅全体にある隙間の合計面積を、すべて1か所にまとめたと仮定した面積のことです。

    たとえば、C値が「1.0cm²/m²」で延べ床面積が100m²の家なら、隙間相当面積は「100cm²」、10㎝×10㎝の大きさというイメージです。

     

    ■ C値の目安

    C値の目安 気密性の評価
    ~0.3cm²/m² 非常に高気密(高性能住宅)
    0.5cm²/m²程度 高気密
    1.0cm²/m²以上 一般的な住宅レベル
    5.0cm²/m²以上 気密性が低い

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    ■ なぜ気密性能(C値)が重要なの?

    • 断熱効果を最大限に発揮できる
      → 隙間から冷気や熱が逃げないため。
    • 計画換気が機能する
      → 隙間からの空気の出入りが少ないと、換気システムが正しく働く。
    • 省エネ・快適性の向上
      → 冷暖房効率が良くなり、光熱費が下がる。
    • 結露やカビの防止
      → 空気の漏れによる温度差や湿気の影響が減る。

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    1.「気密の対策がない場合」は、断熱や気密シートがくっついておらず、大きく隙間が空いているケースが多く、給排水の貫通部の穴は外の明かりが見える状態である事が多いです。

    また、換気は気密構造に対応したものでないケースが多く、コンセント・スイッチ・分電盤からは隙間風を感じると思います。

     

    2.「気密の対策が不十分」C値2.0の場合では、躯体では天井・壁・床・基礎の接合部のほか、引き違いサッシ障子召し合わせや結露水の排水口のなどの隙間、給排水口の貫通部の隙間、エアコン・給湯器・換気扇・コンセント・スイッチ・分電盤等の設備の躯体貫通部の隙間などがあります。

     

    3.「気密の対策あり」の場合、目立った隙間はほぼなく、サッシの構造上の隙間や気密シートを仮止めするためのタッカーの穴、コンセント・スイッチの気密施工上のわずかな隙間などがあげられます。

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    1.「気密の対策がない場合」と2.「気密の対策が不十分」の場合は、引き違いサッシ障子召し合わせや結露水の排水口のなどの隙間、給排水口の貫通部の隙間からの虫の侵入の可能性が高くなります。

    住宅の省エネ化のほかに、維持管理や腐食を防ぐためにも、住宅の気密性能の確保は重要ですので、これからの新築、増改築をご検討の方は参考にしてください。

イーシステム株式会社